中国 全人代の会議でサッカー代表チームの低迷 議題に

中国で重要政策を決める全人代=全国人民代表大会の会議でサッカー代表チームの低迷が議題にあがりました。
サッカー好きとして知られる習近平国家主席のもとで「サッカー強国」の実現を目指してきたものの、成果が出ない事態に焦りもうかがえます。

国営の中国中央テレビは7日、女子サッカーの前の代表監督で、全人代の代表を務める水慶霞氏が代表チームの低迷を全人代の会議で議題にあげたと伝えました。

この中で水 前監督は、選手はレベルの高い試合経験が少なく、育成にあたる指導者が不足していることなどをあげ、サッカーの強化策を求めました。

中国ではサッカー好きとして知られる習近平国家主席のもとで、「サッカー強国」の実現を目指してきましたが、男子代表はワールドカップのアジア予選で5大会続けて敗退し、女子代表もパリオリンピックの出場を逃し、水 前監督が解任されました。

サッカーが強くならない背景には、大学などの受験競争が激しく、サッカーに触れる若者のすそ野が広がらないという指摘があるほか、国内リーグで起きた八百長をきっかけに、サッカーファンの間では代表選手の選出でも不正が行われているのではないかとの不信感も広がっています。

中国政府には、習主席の号令で進めてきた「サッカー強国」実現をつまずかせるわけにはいかないという焦りもうかがえます。