日銀総裁 2%の物価安定目標「実現確度少しずつ高まっている」

日銀の植田総裁は参議院予算委員会に出席し、マイナス金利の解除など金融政策の転換の前提となる2%の物価安定目標について「実現する確度が少しずつ高まっている」という認識を改めて示しました。

金融市場では、日銀が早ければ今月18日からの金融政策決定会合でマイナス金利の解除を決めるのではないかという見方が出ています。

こうした中、植田総裁は7日の参議院予算委員会で、2%の物価安定目標について「基調的な物価上昇率が2%に向けて、徐々に高まっていくとの見通しが、実現する確度は少しずつ高まっている」と述べこれまで明らかにしてきた物価に関する認識を改めて示しました。

そのうえで「この先、物価目標の持続的安定的な実現が見通せる状況に至れば、マイナス金利政策やイールドカーブ・コントロールの枠組みなど、大規模緩和策の修正を検討していくことになる。出口戦略を適切に進めていくことは十分可能だ」と述べました。

日銀の金融政策を決める政策委員会のメンバーからは、賃金と物価の好循環の実現に前向きな考えが示されていて、今月の会合への関心が高まっています。