沖縄 陸自訓練場の整備計画 撤回求める意見書 全会一致で可決

沖縄県うるま市のゴルフ場跡地に陸上自衛隊の訓練場を整備する防衛省の計画をめぐり、県議会は7日、政府に計画の白紙撤回を求める意見書を全会一致で可決しました。

防衛省は、陸上自衛隊第15旅団の師団への改編で訓練が増えるため、うるま市石川のゴルフ場跡地を取得し、新たな訓練場を整備する計画です。

これに対し、地元の住民からは反対が相次ぎ、沖縄県の玉城知事やうるま市の中村市長は土地の取得自体を断念すべきだという考えを示しています。

こうした中、沖縄県議会は7日、岸田総理大臣や木原防衛大臣などに計画の白紙撤回を求める意見書を全会一致で可決しました。

意見書では「地元住民や自治会、市や県にも知らされず発表されるという計画に県民は動揺を隠せない」と指摘しています。

そして、候補地は周辺が閑静な住宅地であり、年間4万人の児童や生徒が訪れる自然体験学習の施設も隣接しているとしたうえで「住民の生活環境に影響を与えかねず、子どもたちの学びの場の確保に支障を来すおそれもある。県民の福祉向上、生命と財産を守る立場から白紙撤回の速やかな実現を強く要請する」としています。

県議会は、今後、議員が関係閣僚に直接要請する方向で調整を進めたいとしています。