フーシ派“アデン湾でミサイル攻撃” 米軍“貨物船の3人死亡”

中東イエメン沖のアデン湾で6日、貨物船がイエメンの反政府勢力、フーシ派によるミサイル攻撃を受け、アメリカ軍によりますと、これまでに3人が死亡し、4人がけがをしました。地元メディアなどは、フーシ派による紅海周辺の攻撃で死者が出たのは初めてだと伝えています。

イスラエルと戦闘を続けるイスラム組織ハマスとの連帯を掲げるフーシ派の報道官は、6日、SNSに「アデン湾でアメリカの船舶に対し複数のミサイルで攻撃を行った。攻撃によって、船舶で火災が発生した」と投稿しました。

これについてアメリカ中央軍はSNSで、アデン湾を航行中のバルバドス船籍の貨物船が6日、フーシ派の支配地域から発射された対艦弾道ミサイル1発の攻撃を受け、現地の報告から、3人が死亡し、少なくとも4人がけがをしたと明らかにしました。

けがをした4人のうち3人は重体だということです。

また、船体も大きな損傷を受け、乗組員はこの船舶から避難したということです。

フーシ派は去年11月以降、紅海周辺で船舶への攻撃を繰り返していますが、地元メディアなどによりますと、フーシ派が一連の攻撃を始めてから死者が出たのは今回が初めてだと伝えています。

アメリカ軍などは、フーシ派の拠点に攻撃を行ってはいるものの、フーシ派による船舶への攻撃は収まっておらず、紅海周辺での航行への懸念が一層強まっています。

フィリピン当局 “フーシ派の攻撃で2人死亡 2人重体”

フィリピン当局は、中東イエメン沖のアデン湾で貨物船に乗り組んでいたフィリピン人の乗組員2人がイエメンの反政府勢力、フーシ派によるミサイル攻撃を受けて死亡し、別の2人も重体だと発表しました。

フィリピンは世界有数の船員の供給国で、世界の商船に乗るフィリピン人船員の数は48万人余りとなっています。

フィリピン当局は、犠牲となった2人の遺族に哀悼の意を表明するとともに、海域を航行する船舶の船主に対してう回するなど適切なリスク軽減策を実施するよう呼びかけています。