噴火湾で養殖のホタテ 水揚げ最盛期迎える 北海道 長万部町

北海道南部の長万部町で、噴火湾で養殖しているホタテの水揚げが最盛期を迎えています。

噴火湾沿いにある長万部町の大中漁港では、未明に出港した船が6日午前5時半すぎに港に戻り始め、次々とホタテが水揚げされました。

噴火湾では稚貝に穴をあけてロープにつるす「耳づり」と呼ばれる方法で養殖しています。

ホタテは8センチほどの大きさで卵が付いていて、地元の漁協によりますと長万部町では6日、およそ200トンが水揚げされたということです。

町で去年水揚げされたホタテ1万5000トンのうち、およそ半分が中国に輸出されましたが、日本産水産物の輸入停止が続いていることから中国への販路を失っています。

国内での販売では、中国向けの殻付きではなく殻をむく加工作業などが必要になり、取り扱える量に限界があることから、一日当たりの水揚げ量の制限も視野に入れているということです。

一方で、ホタテをブランド化し、国内や台湾などでの販路拡大に力を入れています。

漁師の松井勝利さんは「生産者としては多く出荷したいが加工が間に合うか心配です。ここのホタテは身が大きく甘みとうまみが強いことが特徴です。愛情を込めて育てたので国を問わず皆さんに食べてもらえればうれしいです」と話していました。

ホタテの水揚げの最盛期は5月末ごろまで続くということです。