スポーツ少年団全国交流大会「運営を改善しながら当面継続」

勝利至上主義から子どもたちへの不適切な指導につながりかねないなどと指摘が出ていたスポーツ少年団の全国交流大会について、大会を主催する日本スポーツ協会は廃止を含めて在り方を検討してきましたが、継続を希望する意見が多かったことなどから、運営方法を改善しながら当面、継続すると発表しました。

スポーツ少年団は1962年に、スポーツを通じた青少年の育成を目的に設立され、3歳以上の小学生を中心におよそ54万人が登録していて、子どものスポーツ団体としては国内最大規模です。

このうち、軟式野球や剣道、バレーボールで行われている「全国スポーツ少年団競技別交流大会」について、県やブロックの代表が集まる大会の特性から勝利至上主義を誘発する可能性があり、過度な練習や不適切な指導につながりかねないといった指摘が出ていました。

日本スポーツ協会では大会の廃止も含めて、在り方を検討していて、都道府県への意見聴取などを行った結果、「大会を継続すべき」という回答が8割以上を占めたことなどから、内容や運営方法を改善しながら当面、継続することを決め、6日発表しました。

そのうえで、新しい取り組みとして、令和6年度中に、多くの子どもが参加できるよう出場機会を増やすことや、交流機会を充実することなどを含む新たなルールを策定し、令和7年度の大会から順次導入していくということです。

日本スポーツ少年団の益子直美本部長は「子どもたちのスポーツの交流の場を大人が奪ってはいけない。子どもたちが安全に楽しく取り組める全国交流大会を開催して、ほかの競技団体にも刺激を与えられるような大会にしたい」と話していました。