“落ち着いて勉強できる環境を” 塾経営の男性が準備 石川

能登半島地震で地元を離れて避難している子どもたちに落ち着いて勉強できる環境を整えようと、石川県の輪島市と七尾市で塾を経営する男性が無料で利用できる自習室の開設に向け、金沢市で準備を進めています。

準備を進めているのは輪島市と七尾市で塾を経営している熊野謙さんです。

熊野さんの輪島市の塾では子どもたちが市外に避難して生徒数が減ったため、今は休止しているということです。

熊野さんは地元を離れた子どもたちに落ち着いて勉強できる環境を提供するため、無料で利用できる自習室を開設しようと、金沢市片町にあるビルの一室を借りました。

6日は熊野さんと、熊野さんの塾に通う高校生など7人が机を組み立てるなどして準備を進めていました。

7人は輪島市や七尾市などから金沢市に避難し、現在はオンラインで学校の授業を受けているということで、新学期が始まる4月には地元に帰る予定だということです。

準備を手伝った輪島高校2年の男子生徒は「地震の直後は勉強ができず不安でした。誰もが気軽に立ち寄り、利用できる場所になってほしい」と話していました。

熊野さんは「子どもたちが落ち着いて、勉強に取り組める環境を用意したかった。不運なことがあったが、前を向いてほしい」と話していました。

この自習室は早ければ今週末にもオープンする予定で、り災証明書を提示すれば高校生は毎日、小中学生は土日と祝日に無料で利用できるということです。