トケマッチ 運営会社元代表に逮捕状 指名手配 ドバイに出国か

高級腕時計を持ち主から預かり、使いたい人にレンタルする「トケマッチ」というサービスがことし1月に突然終了し、多数の腕時計が持ち主に返還されないままになっていた問題で、警視庁がサービスを運営していた会社の42歳の元代表の逮捕状を取り、指名手配したことが分かりました。
元代表はサービスの終了を発表した当日、中東のドバイに向けて出国したということで、警視庁は今後、ICPO=国際刑事警察機構を通じて国際手配する方針です。

「トケマッチ」はロレックスなどの高級腕時計を持ち主から預かって使いたい人にレンタルし、預けた人も腕時計のランクに応じた月額の預託料を受け取ることができるというサービスです。

大阪にあった運営会社「ネオリバース」がことし1月31日、ホームページで突然、会社の解散とサービスの終了を発表し、利用者から「預けていた腕時計が戻ってこない」と被害の訴えが相次いでいました。

東京や大阪など、全国13都府県の警察が、時計を預けた40人以上から被害届を受理して捜査に乗り出していましたが、このうち、警視庁がネオリバースの元代表、小湊こと福原敬済容疑者(42)の逮捕状を取り、業務上横領容疑で指名手配したことが警視庁への取材で分かりました。

警視庁はこれまでに、27人から高級腕時計およそ70本、総額にして1億円相当の被害届を受理していて、福原元代表は顧客から預かった高級腕時計のロレックス1本をことし1月、大阪の古物商に65万円で売却した疑いが持たれています。

捜査関係者によりますと、元代表はネオリバースの解散を発表した当日の1月31日、成田空港から中東のドバイに向けて、知人らとともに出国したことが確認されているということで、警視庁は今後、ICPO=国際刑事警察機構を通じて国際手配する方針です。

預けられた時計 オークションにも出品か

ブランド品の買い取りやインターネットオークションの運営を行っている東京 港区の「バリュエンスジャパン」によりますと、2月上旬に、「トケマッチに預けた自分の時計がオークションに出品されている」という連絡が寄せられたことから、会社が確認したところ、オークションに出品された腕時計20本以上のシリアルナンバーがトケマッチに預けられた時計のものと一致していました。

バリュエンスジャパンは時計の持ち主などからの相談や問い合わせに窓口を設置して対応していて、NHKの取材に対し、「警察とも連携し、被害回復に協力していく」としています。