東北新幹線 郡山駅で列車がオーバーラン 一時運転見合わせ

6日朝、東北新幹線の福島県の郡山駅で、新幹線が停止位置をおよそ500メートルオーバーランして停車しました。雪の影響とみられるということで、JR東日本が原因を詳しく調べています。

JR東日本によりますと、午前7時半ごろ、福島県の郡山駅で、東京発、山形県の新庄行きの下りの山形新幹線「つばさ121号」が停止位置をおよそ500メートル通り過ぎて停車しました。

オーバーランした新幹線は7両編成で、JRは車両をバックさせて、午前8時50分ごろに郡山駅のホームの停止位置まで戻しました。

この影響で、東北新幹線は午前9時50分までの2時間余りにわたって、東京駅と盛岡駅の間の上下線で運転を見合わせました。

線路を分岐させるポイントの上を車両が通過したため、この設備に異常がないか確認する必要があり、運転再開までに時間がかかったということです。

JR東日本によりますと、けがをした人はいませんでしたが、停車した新幹線の中にいた乗客の1人が体調不良を訴えて、車両内にある「多目的室」で休息をとったということです。

また、オーバーランの影響で、合わせて30本が運休するなど、およそ3万2500人の乗客に影響が出たということです。

原因については、雪の影響で滑ってブレーキがきかなかったとみられるということで、JR東日本が詳しく調べています。

乗客の男性「一瞬で目が覚めるくらいの衝撃」

愛知県から山形県の実家に帰省するため、オーバーランした山形新幹線の「つばさ121号」に乗車していた男性は当時の状況について、「一度ガタッと揺れたあと、郡山駅を通過してしまい、乗客はみんなパニックになっていた。地震よりは大きな揺れではないが、うとうとしていても一瞬で目が覚めるくらいの衝撃で、ブレーキ踏んでいる感じはあったが、なかなか止まらなかった」と振り返りました。

停止したあとの車内の様子について、男性は「『雪の影響でブレーキがきかず駅を通過してしまった』という趣旨のアナウンスがあった。見通しがたたない中で、仕事の予定や宿の予約のキャンセルの電話をする乗客も多くいた」と話していました。

車掌が乗客にけががないか、1人1人に声をかけて確認していたということで、午前9時半すぎには、つばさ121号は運休になるため、あとから来る電車に乗り換えるよう案内があり、乗客たちは新幹線を降りて郡山駅で待機していたということです。

男性は「脱線するようなおおごとにならず、よかったという気持ちですが、安全に運転再開して、今後、こういうことがないようにしてもらいたいです」と話していました。

郡山付近の天候は…

気象庁によりますと、福島県内では5日夜から6日朝にかけて広い範囲で雪が降りました。

郡山市付近でも一時、雪が強まり気象庁の解析によりますと、午前7時までの12時間に15センチから20センチほどの雪が降ったとみられ、午前7時の積雪は5センチから20センチほどとみられます。