「ドクタージェット」クラファン目標大きく下回り寄付呼びかけ

小型のジェット機で重症の子どもを遠く離れた医療機関に運ぶ「ドクタージェット」の試験運航を目指すNPOは、クラウドファンディングで集まった資金が目標を大きく下回ったことを明らかにしました。試験運航は予定どおり来月から始めるということですが、搬送回数が少なくなるため、さらなる寄付を呼びかけています。

大阪のNPO法人「日本重症患者ジェット機搬送ネットワーク」は、ヘリコプターと比べて飛行距離が長く、より重い医療機器を載せられるジェット機で、重症の子どもを高度な治療ができる病院がない地域から大都市の病院まで運ぶ「ドクタージェット」の運航を目指していて、去年11月から試験運航のための資金を募るクラウドファンディングを行っていました。

しかし、5日、都内で開かれた報告会で、NPOの福嶌教偉理事長は今回集まったのは1500万円余りで、目標の1億円を大きく下回ったことを明らかにしました。

試験運航は計画どおり来月から始める予定ですが、福嶌理事長は「このままだと搬送回数を大幅に減らさなければならないので、さらなる資金協力をお願いしたい」と呼びかけました。

クラウドファンディングは終了したものの、今後はNPOで直接寄付を受け付けるということです。

NPOは当初、大阪空港を拠点に試験運航を行う予定でしたが、より少ない費用でジェット機を運用できる愛知県の県営名古屋空港に拠点を変え、実際に医療機器を積み込んで安全性を検証するなど、運航に向けた準備を進めています。