石川 珠洲「珠洲焼」の制作再開に 市所有の窯の早急な修復要望

能登半島地震で石川県珠洲市などで作られてきた伝統工芸品、「珠洲焼」の窯元が被害を受け制作できない状態になっていて、作家の団体は、市に対して制作活動を早く再開できるよう市が所有する窯を早急に修復してほしいと要望しました。

「珠洲焼」は、黒く落ち着いた色合いが特徴の伝統工芸品で、珠洲市や能登町にあるおよそ20の窯元すべてが地震で被害を受け、制作できない状態になっています。

5日に、珠洲市では作家の団体と市の担当者が集まり、被害を受けた窯元をどう支援していくか話し合いました。

作家の団体は「作家の中には、地元を離れることを決断した人もいる」と述べたうえで、制作活動をできるだけ早く再開できるよう、作家が共同で使える「市陶芸センター」にある窯を早急に修復してほしいと市に要望しました。

また、ことし5月に金沢市で予定している展示・即売会は、予定どおり開催する方向で準備を進めていくことを確認しました。

作家の団体「創炎会」の会長を務める篠原敬さんは「地震のあと初めて集まって、これからの話ができたので、少し先が明るくなりました。みんなで情報を共有しながら、一日も早くそれぞれの窯元が復活できるようにしたいです」と話していました。