国連報告書 “ハマスの攻撃時 複数で性暴力示す根拠見つかる”

国連で紛争下の性暴力問題を担当するパッテン事務総長特別代表は報告書をまとめ、去年10月にイスラム組織ハマスがイスラエルを攻撃した際に、複数の場所で性暴力が行われたことを示す根拠が見つかったと発表しました。

報告書は、パッテン特別代表ら調査チームが先月14日までの17日間、イスラエルを訪問してとりまとめ、4日発表しました。

調査では、イスラエル側の目撃者や医療従事者などへの聞き取り調査や映像や写真の分析を行ったとしています。

報告書では「去年10月7日、音楽祭が行われていた会場など少なくとも3か所で、性暴力が行われたと信じるに足る合理的な根拠が見つかった」などと指摘し、中には非人道的で残虐な行為があった可能性もあるとしています。

さらに、ハマスに拘束されている人質も性暴力の被害を受けている可能性があるとしています。

一方、事実とは異なる情報が報道などで伝えられていたケースも確認されたということで、真相の解明には数年かかる可能性があり、完全には明らかにならないおそれもあるという見方を示しています。