沖縄で竜巻など突風発生か “さらに発生のおそれ” 気象庁

気象庁は、沖縄県本島北部で竜巻などの突風が発生したとみられるとして、午後0時28分、竜巻注意情報を発表しました。
沖縄県本島北部では竜巻などの突風が今後、さらに発生するおそれがあります。
竜巻などの突風は、発達した積乱雲が近づいたときに発生します。
気象庁は、雷や急な風の変化、それに「ひょう」が降るなど、積乱雲が近づく兆しがある場合は突風に十分注意し、頑丈な建物などの中で安全を確保するよう呼びかけています。

撮影した男性「近づいてきたので恐怖を感じた」

沖縄県の伊江村に住む67歳の男性が、5日午前11時ごろ伊江島の南側の海岸から撮影した動画では、ろうと状の雲が海面までつながっていて、ゆっくりと海上を移動する様子が写っています。

撮影した男性は「周囲に真っ黒な雲が増えてきて南の海上を見ると竜巻のようなものが見えた。はじめはこちらに近づいてきたので恐怖を感じた。漁港にある自分や友人の船に被害が出ていないか心配だ」と話していました。

伊江村では建物の窓ガラス割れる

警察によりますと、5日午前11時50分ごろ、沖縄県伊江村の伊江島で村の職員から「海上で竜巻が発生し陸地に近づいてきた」という連絡があったということです。

伊江村東江前の周辺では、突風で建物の窓ガラスが割れたということですが、今のところけが人は確認されていないということです。

警察が詳しい状況を調べています。

ダイビングショップ店員「テーブルなど飛ばされて壊れた」

伊江村東江前のダイビングショップの店員によりますと、竜巻のようなものは海沿いにあるホテルの方向から内陸側に近づいてきて、ダイビングショップの近くを通過し、その後、たばこ畑の上を通っていったということです。

通過後、ダイビングショップの外に置いていたプラスチック製のテーブルやイスが飛ばされて壊れていたほか、たばこ畑は、一部が風でなぎ倒された状態になっていたということです。

ホテルのガラスが割れる被害も

沖縄県伊江島のリゾートホテルによりますと、5日午前11時すぎに強い風が吹いてプールサイドのテーブルや椅子、植木などが吹き飛ばされたということです。

ホテルの入り口のガラスも割れ、風で飛ばされた椅子などがぶつかったとみられるということです。

当時、宿泊客はチェックアウトしたあとで、スタッフにもけがはなかったということです。

ホテルの支配人は「スタッフによると竜巻とみられるものはゴーという大きな音をたててホテルの南側を通過した。ガラスが割れる被害は初めてで、スタッフも怖がっていて非常に危険だと思った」と話していました。

60代女性「すごいごう音がして物が飛ばされる音がした」

沖縄県の伊江島では住宅のテラスに置いていたいすなどが突風の影響で壊れる被害が出ました。

この家に住む60代の女性は「部屋の中にいたところ、すごいごう音がして物が飛ばされる音がしました。テラスのいすやテーブルなどがすべて飛ばされました。びっくりしました」と話していました。