NATO 冷戦後 欧州で最大規模の軍事演習公開 ロシアをけん制

ロシアのウクライナ侵攻が続きヨーロッパで緊張が続く中、NATO=北大西洋条約機構は東西冷戦の終結後、ヨーロッパでの軍事演習として最大規模となる演習を報道陣に公開しました。演習はウクライナの隣国のポーランドなどで行われていて、ロシアを強くけん制するねらいがあります。

NATOはヨーロッパの防衛力の強化のためことし1月から5月末まで9万人以上の兵士や1100両以上の戦闘車両などが参加する演習を行っていて、ヨーロッパでの演習としては東西冷戦の終結後、最大だと発表しています。

4日は、ウクライナの隣国のポーランドで行われている演習が報道陣に公開されました。

演習では、アメリカやドイツ、ポーランド軍などの戦車や装甲車が橋のない川を水陸両用車などにのって次々に渡り、大規模な部隊を迅速に展開するための連携を確認していました。

NATOは、ロシアを最も重大な脅威と位置づけ防衛力の強化を進めていて、今回の演習には抑止力を示してロシアを強くけん制するねらいがあります。

演習の立案に携わったドイツ軍のブリュークナー准将は計画はロシアの軍事侵攻の前に始まったものの、侵攻を受けて規模が拡大したと明らかにした上で「NATOはロシアとテロという2つの脅威への備えを進めている。演習では現実の計画に欠陥がないか確認している」と話していました。