ウクライナ首相 “凍結したロシア資産を復興の財源に”

ウクライナのシュミハリ首相は4日、首都キーウで会見し、ウクライナの復興には巨額の資金が必要だとした上で、各国が凍結したロシアの資産を財源として活用すべきだという考えを改めて示しました。

会見の冒頭、シュミハリ首相は、ロシアの軍事侵攻開始からの2年余りで、各国からの支援は総額750億ドル以上、日本円でおよそ11兆円に上ると明らかにし、ことしは少なくとも日本円で5兆円余りが必要だという見通しを示しました。

その上で、「没収されたロシアの資産はわが国への支援、そして復興のための確かな資金源になる」と述べ、各国が制裁の一環として凍結したロシアの資産を財源として活用すべきだという考えを改めて示しました。

一方、アメリカによる新規の軍事支援が議会での与野党の対立から滞っていることについては、「支援の遅れはわれわれだけでなく、支援プログラムを進めているIMF=国際通貨基金にとってもストレスになっている」と強調し、早期の予算案の可決に期待を示しました。

さらにシュミハリ首相は2月、日本で開かれた、ウクライナの復興に向けた会議に言及し、「日本は非常に強力な支援をしてくれている。ほかのパートナーとの『行き違い』があったときも、踏み込んだ対応をしてくれた」と感謝の意を示しました。