柏崎刈羽原発 IAEAがテロ対策の改善状況を現地調査へ

テロ対策上の問題が相次いだ新潟県にある柏崎刈羽原子力発電所について、東京電力がIAEA=国際原子力機関に依頼し、対策の改善状況を現地で調査してもらったうえで、評価や助言を受けることが関係者への取材でわかりました。

柏崎刈羽原発では3年前、テロ対策上の問題が相次いで発覚したことで、原子力規制委員会から事実上の運転禁止命令が出され、去年12月に解除されましたが、この際、東京電力は齋藤経済産業大臣から、信頼回復に向けて社外から評価を受けることを求められていました。

こうした状況を受け、東京電力がIAEAに依頼し、第三者の立場から、テロ対策の改善状況を現地で調査してもらったうえで、評価や助言を受けることが関係者への取材でわかりました。

今月25日から来月2日にかけて、国際的な専門家チームが派遣され現地調査が行われるということです。

東京電力は、テロ対策の改善に経営陣が継続的に関与するため、去年5月に社長直轄の部署を設置するなどの取り組みを進めていますが、IAEAによる評価や助言を今後の対策にも反映させる方針です。

一方、柏崎刈羽原発の再稼働を巡っては地元の同意が焦点となっていますが、能登半島地震のあと、事故の際の避難などについて不安の声が高まっていて、新潟県の花角知事は原子力規制委員会の対応を注視する姿勢を示しています。