被災した輪島塗関係者 事業再開に向け生産販売拠点の準備 金沢

能登半島地震のあと2次避難を続けている輪島塗の関係者が、クラウドファンディングで集めた資金をもとに、事業再開に向け金沢市で販売と生産の拠点となる施設の準備を進めています。

金沢市神谷内町では、輪島塗の製造販売業者がクラウドファンディングで集めた資金をもとにビルの一部を借りて、販売と生産拠点となる施設の準備を進めています。

ビルの1階では、今月15日の開店に向け店舗の陳列棚の組み立てなど改装作業が続けられていて、業界全体の復興を目指し、5つの製造販売業者の商品を持ち寄り販売する計画です。

また、3階の1室も工房として借りて、地震で被害を受け金沢市で2次避難を続けている職人たちが、近日中に仕事を再開する予定です。

輪島塗の製造・販売を手がける塗師屋の1人で、この施設の代表の大藤清さんは「2次避難を続けている多くの職人に1日でも早く元気を取り戻してもらい、多くの人に輪島塗を届けたい」と話していました。

国の重要無形文化財に登録されている輪島塗は、輪島市内で作ることが条件だということで、業者や職人たちは当面、金沢市で事業を続け、最終的に輪島市に戻ることを目標にしています。