1年以上不在の新駐日ロシア大使 ノズドレフ氏 日本到着

ロシアの新しい駐日大使ノズドレフ氏が3日、日本に到着しました。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて日ロ関係が悪化する中、1年以上不在だった大使がようやく着任することになります。

在日ロシア大使館の関係者によりますと、新しい駐日大使ニコライ・ノズドレフ氏は3日、羽田空港に到着したということです。

ノズドレフ氏は、1994年にロシア外務省に入省し、オーストラリアなどに駐在した後2018年からは、本省で日本などを担当する第3アジア局長をつとめ、ことし1月、プーチン大統領によって駐日大使に任命されました。

ロシアの駐日大使は、前のガルージン氏がおととし11月に離任した後、1年以上不在となっていましたが、ようやく大使が着任することになります。

一方、日本の新しいロシア大使として、武藤顕氏が去年12月、着任しています。

日ロ関係をめぐっては、ウクライナ侵攻を受けて日本が制裁を科したことにロシアが反発し、平和条約交渉の中断を一方的に表明するなど、悪化した状況が続いています。

林官房長官 “何が国益に資するかという観点から適切に対応”

林官房長官は午後の記者会見で「ロシアによるウクライナ侵略は国際秩序の根幹を揺るがす暴挙で、引き続き厳しい制裁を行う。漁業など隣国として対処する必要がある事項には、何がわが国の国益に資するかという観点から適切に対応する」と述べました。

その上で「北方領土問題に関しては、領土問題を解決して平和条約を締結するとの方針を堅持する。日本政府としては、ノズドレフ大使との間でもこうした方針のもと、外交上のやり取りを行っていきたい」と述べました。