マレーシア航空 10年前消息絶った機体 運輸相“捜索再開検討”

乗客乗員200人以上を乗せたマレーシア航空機が南シナ海の上空で消息を絶って10年となるのを前に、行方が分からなくなっている乗客の家族などが集会を開き、出席したマレーシアの運輸相は捜索の再開に向け、検討する考えを示しました。

2014年3月8日、乗客乗員239人を乗せ、マレーシアから中国の北京に向かっていたマレーシア航空370便が南シナ海の上空で消息を絶ちました。

マレーシア政府など各国が機体を捜索しましたが、機体の一部が見つかっただけで原因が特定されないまま捜索は打ち切られました。

機体が消息を絶って今週で10年となるのを前に、3日、行方が分からなくなっている乗客の家族などがクアラルンプール近郊で集会を開きました。

集会では、母親が搭乗していたグレース・ネイサンさんが「10年がたったいまも旅客機に何が起こったのかわかりません。これは歴史ではなく今後の航空の安全にかかわることなのです」と述べ、捜索の再開を訴えました。

これに対し、集会に出席したマレーシアのローク運輸相は、アメリカの海洋探査会社から捜索の提案を受けているとしたうえで、「一刻も早い捜索の再開に向け、閣議決定できるよう全力を尽くす」と述べ検討する考えを示しました。

「航空史上最大の謎」とも呼ばれるマレーシア航空370便の真相究明に今後、進展があるか注目されます。