旅客機や新幹線を利用 荷物を早く届ける取り組み相次ぎ始まる

物流の「2024年問題」によるドライバー不足などを理由に、宅配業者の間では、翌日配送するエリアを縮小する動きも出ています。こうした中で、旅客機や新幹線を利用して荷物を早く届けようという取り組みが相次いで始まります。

このうち全日空は、4月から旅客機の貨物の空きスペースを活用し、ネット通販業者の商品を羽田空港から岡山空港まで運ぶ事業を始めます。

その先はトラックで運びますが、旅客機を利用することで、関東地方から中国地方や九州地方へも翌日に配送できるということです。

「ANA Cargo」の末原聖 常務は「貨物の空きスペースや旅客機のスピードを生かし、物流の課題解決の手段として活用してほしい」と話していました。

一方、JR東海は、4月以降、東海道新幹線の「こだま」を利用し、企業向けに、東京と名古屋・新大阪の間で荷物を運ぶサービスを始めます。

車内販売の機材を置いていたスペースを活用し、新幹線1本当たり、段ボール40箱分の荷物を運ぶことができるということです。

トラックドライバーの人手不足などを理由に宅配業者の間で、翌日配送のエリアを縮小する動きも出る中、荷物を早く届けたいというニーズを代わって取り込もうという動きが広がっています。