【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(3月4日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる4日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

“ロシア側 2月の死傷者 1日1000人近くに 侵攻後最多” 英国防省

イギリス国防省は3日、ロシア側の1日当たりの平均の死傷者の推移を月ごとに示したデータを公表しました。

それによりますと、去年11月と12月に初めて900人を超え、2月は983人となり、2年前の侵攻開始以降、最も多くなったとしています。

イギリス国防省は「犠牲者の増加は、消耗戦をいとわないロシアの姿勢を示すものだ。人的損傷は大きいものの、結果としては前線でロシアがウクライナ側への攻勢を強めている」と指摘しています。

そして、この2年間のロシア側の死傷者の合計は35万5000人以上にのぼるという見方を示しています。

“ロシア中部の鉄道で爆発 ウクライナ関与の破壊活動” 国営通信

ロシア国営のタス通信は4日、中部のサマラ州で、何者かによって鉄道にかかる橋に爆発物が仕掛けられ、爆発が起きたと伝えました。

この爆発によるけが人はいなかったということです。

鉄道はロシア軍にとって武器や人員の輸送に欠かせない重要なインフラで、ロシアのインターファクス通信はことし1月、鉄道施設への破壊活動がこの2年間で184件起きていると伝えています。

ロシア政府は、これまでにウクライナが関与した破壊活動が相次いでいると非難しています。

“ウクライナがクリミアに無人機攻撃 38機を撃墜” ロシア国防省

ロシア国防省は、ウクライナによる南部クリミアへの無人機攻撃が行われ、38機を撃墜したと、3日、発表しました。

ロシアが2014年、一方的に併合したクリミアをめぐっては、プーチン大統領が先月25日、大統領府のウェブサイトで「ロシアの不可欠な一部だ」などと強調していました。

これに対してウクライナは、ロシアが併合の象徴とするロシアとクリミアを結ぶ橋などへの攻撃を強化する構えで、クリミア併合から3月18日で10年となるのを前に緊張が高まっています。

“母親と赤ちゃん死亡 抱きしめた状態で” ウクライナ非常事態庁

ウクライナ警察は3日、ロシア軍の攻撃によって南部ヘルソン州で1人が死亡し、東部ドネツク州では6人がけがをしたと発表しました。

また、ウクライナ非常事態庁は、1日から2日にかけて攻撃を受けた南部オデーサの集合住宅で母親と生後8か月の赤ちゃんの死亡が新たに確認され、犠牲者はあわせて10人になったと明らかにしました。

母親は赤ちゃんをかばうように抱きしめた状態で見つかったということです。

ウクライナのゼレンスキー大統領はSNSで「ロシアは子どもたちを標的にしている。世界はロシアのあらゆる悪事に対応し撃退しなければならない」と非難しました。