【詳細】戦闘休止などをめぐる交渉 3日から行われる見通し

イスラエルとイスラム組織ハマスの間の戦闘休止などをめぐる交渉について、ロイター通信は、早ければ3日からエジプトで行われる見通しで、ハマスの代表団がカイロ入りしたと伝えました。しかしイスラエル側が参加するかどうかを含め、進展が見られるかは不透明な情勢です。

※イスラエルやパレスチナに関する日本時間3月3日の動きを随時、更新してお伝えします。

イスラエル軍は2日夜もガザ地区で激しい攻撃を続け、パレスチナの地元メディアは南部ラファの住宅への空爆で、14人が死亡し、多数がけがをしたと伝えました。

こうしたなかイスラエルとハマスの間の戦闘休止や人質の解放をめぐる交渉について、ロイター通信は、早ければ3日からエジプトのカイロで行われる見通しで、ハマス側の話としてハマスの代表団がカイロに到着したと伝えました。

またハマスの幹部はAFP通信に対して「ガザ地区北部への住民の帰還や人道支援の増大といった要求にイスラエル側が応じれば、24時間から48時間以内に合意への道が開けるだろう」と述べました。

一方、イスラエルの一部のメディアは「ハマスが生存する人質のリストを示さなければ交渉には参加しない」とするイスラエル政府高官の話を伝えています。

またアメリカのバイデン政権の高官は2日、記者団に対し、「合意の枠組みは整っており、イスラエル側は多かれ少なかれそれを受け入れている」と述べたうえで、「きょう、この時点での責任はハマスの側にある」との認識を示しました。

こうした状況からイスラエル側が交渉に参加するかどうかを含め、戦闘の休止に向けて事態に進展が見られるかは不透明な情勢です。

米高官 “交渉が合意に達するかどうか ハマス側の対応次第”

アメリカのバイデン政権の高官は2日、戦闘休止などをめぐる交渉が合意に達するかどうかはハマス側の対応次第だという認識を示しました。

この高官は、記者団に対し、戦闘休止などをめぐる交渉について「合意の枠組みは整っており、イスラエル側は多かれ少なかれそれを受け入れている」と述べました。

そして「きょうこの時点での責任はハマスの側にある」との認識を示すとともに、「ハマスが人質のうちの病人やケガ人、お年寄り、女性を解放すれば、きょうにでも6週間の戦闘休止が始まる」と述べ、ラマダンが始まる前の合意を目指し、2日も交渉がカタールのドーハで続いていると説明しました。

そのうえでこの高官は「期待を抱かせるようなことはしたくない」とも述べて、合意成立の見通しについては言及を避けました。

アメリカ軍がガザ地区に空から食料を投下 衝突開始後初めて

アメリカ中央軍とバイデン政権高官によりますと、アメリカ軍はヨルダン軍と共同で2日、C130輸送機を使って食料を詰めた貨物をガザ地区の地中海沿いに投下したということです。

このうちアメリカ軍は3万8000食分の食料を投下したということで、今後、これに続く投下作戦や、海からの物資の搬入についても検討しているとしています。

アメリカ政府が、ガザ地区に支援物資を空から投下したのは、一連の衝突が始まって以来、初めてです。