ナワリヌイ氏が埋葬された墓地 葬儀翌日も多くの人が訪れる

ロシアのプーチン政権への批判を続け、刑務所で死亡した反体制派の指導者、ナワリヌイ氏が埋葬されたモスクワ市内の墓地では、葬儀の翌日の2日も、支持者らが多く訪れ、花を手向けていました。一方、人権団体によりますとロシア各地で100人以上が当局に拘束されたということで、当局は政権批判の動きが広がることに警戒しているとみられます。

プーチン政権の批判を続けたロシアの反体制派の指導者、ナワリヌイ氏は、先月、ロシアの北極圏にある刑務所で死亡し、1日、モスクワ南部の教会で葬儀が営まれ、近くの墓地に埋葬されました。

教会や墓地の周辺には1日、多くの支持者らが集まり、独立系メディアは1万6000人以上が追悼に訪れたと伝えています。

墓地には2日も、支持者らが多く訪れ、ナワリヌイ氏の遺影が飾られ多くの花で覆われた墓に、花を手向けて死を悼んでいました。

また、ナワリヌイ氏の母親、リュドミラさんも訪れ、静かに墓を見守っていました。

追悼に訪れた若い女性は「不屈の精神の象徴だった人に敬意を表しに来ました」と話していました。

墓地の周辺では、治安当局が厳戒態勢を敷いていますが、これまでのところ支持者らと当局との間での大規模な衝突などは伝えられていません。

一方、人権団体によりますと、モスクワのほかロシア各地で追悼の動きが行われ、100人以上が当局に拘束されたということです。

当局は、ナワリヌイ氏の追悼をきっかけにプーチン政権への批判の動きが広がることに警戒しているとみられます。