地震で海底隆起 石川 輪島の海女 素もぐり漁できず「支援を」

能登半島地震で海底が隆起するなどして、港から漁船を出せなくなっている石川県輪島市では漁業者が苦境に追い込まれ、海女による伝統の素もぐり漁もできなくなっています。海女の女性は「自分たちの代で輪島の海女漁を終わらせたくないので、支援をお願いしたいです」と訴えています。

輪島市の輪島港では地震で海底が隆起するなどして、およそ200隻ある漁船が出港できず、国の重要無形民俗文化財に指定されている海女による素もぐり漁もできない状態が続いています。

15歳から海女として素もぐり漁をしている門木奈津希さんも(43)その1人で、自宅が壊れるなどの被害もあり、家族と金沢市のホテルに避難しています。

門木さんは2日、船や港の状況を確認するため輪島港を訪れましたが、船に乗り込むのは厳しいと感じたということです。

門木さんは今月中旬から始める予定だったワカメの漁を断念し、例年7月に解禁となるアワビとサザエの素もぐり漁もできないのではないかと危惧しています。

門木さんは「ことし1年だけ漁ができないのならなんとか我慢できますが、この状況が長く続くと海女は年配の人が多く、海女をやる人が減るのではないかと思います。自分たちの代で輪島の海女漁を終わらせたくないので、支援をお願いしたいです」と話していました。