新年度予算案 与野党間で大詰めの調整 土曜日のきょうも審議

新年度予算案をめぐり、国会は土曜日の2日も衆議院予算委員会で審議が行われています。
与党側が年度内成立が確実になる2日中に衆議院を通過させる方針なのに対し、野党側は審議の内容などを踏まえ、対応を最終判断する考えで、大詰めの調整が続いています。

新年度予算案を審議している衆議院予算委員会は、今月1日に予算案の採決をめぐる与野党の攻防が午後11時半ごろまで及んだことから、土曜日の2日午前9時から岸田総理大臣らに出席を求め、1日にできなかった分の質疑を行っています。

この中で立憲民主党の逢坂代表代行は自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題について、「本人の説明を見ているだけの放置主義だ。岸田総理大臣は『火の玉』になって先頭に立つと言うが、見ていると火の玉ではなく『火の車』だ。議員が『裏金』を何に使ったのか、きちんとヒアリングすべきだ」と迫りました。

これに対し、岸田総理大臣は「聴き取り調査の結果、領収書を一部しか残していない人間もいた。会合費や事務費などの政治活動以外に使ったことは確認されなかったが、調査ですべて尽くしたとは申し上げておらず、必要な確認はこれからも続けていく」と述べました。

また、岸田総理大臣は関係する議員の処分について問われたのに対し、「今後の党の活動を考えても、収支報告書の修正の進み具合などを見ながら、できるだけ早いタイミングを考え、政治責任などのけじめをつけていきたい」と述べました。

与党側は予算案に能登半島地震に対応する予備費などが盛り込まれていることから、年度内の成立が確実になる2日中に委員会と本会議で採決を行い、衆議院を通過させる方針です。

これに対し、野党側は審議の内容などを踏まえて、採決に応じるか最終判断する考えで、与野党の間で大詰めの調整が続いています。

衆院通過の場合 参院予算委で4日と5日に質疑

自民党と立憲民主党の参議院国会対策委員長が会談し、新年度予算案が衆議院を通過して参議院に送られた場合、参議院予算委員会で今月4日と5日の2日間、岸田総理大臣とすべての閣僚に出席を求めて質疑を行うことで大筋合意しました。