インド 迷子で行方不明の姉弟 13年ぶりに母と再会 奇跡と話題

子どもたちが迷子になって行方不明になるケースがあとを絶たないインドで、2010年に迷子になり、自宅に戻れなくなっていたきょうだいが、人権活動家の支援で13年ぶりに母親と再会し、奇跡の話として話題になっています。

インド北部ウッタルプラデシュ州のアグラに住んでいた、当時11歳の姉のラキさんと弟で7歳のバブルさんは2010年6月、母親に叱られたことに腹を立て、近くの祖父母の家に行こうと自宅を出ました。

ところが道に迷ってしまい、2人は地元の駅から長距離列車に乗り、およそ250キロ離れた町に到着しました。

2人は警察に引き渡されたものの、住所を覚えていなかったため、自宅に戻ることができず、別々の養護施設などに引き取られました。

行政は親身に対応してくれなかったものの、人身売買の被害者の保護に取り組んでいる人権活動家が、名前をきっかけに母親の居場所を突き止め、去年12月、2人は13年ぶりに母親と再会しました。

弟のバブルさんが自宅に戻ったときの動画には、母親が「神様のおかげですべての願いがかないました」と涙を流しながら、バブルさんを抱きしめる様子がうつっていて、インドでは奇跡の話として話題になっています。

インドでは子どもたちが人身売買の被害にあったり、迷子になったりして行方不明になるケースがあとを絶たず、人権活動家は「警察と行政が連携して支援しなければならない」と訴えています。