メキシコの世界遺産「チチェン・イッツァ」初の博物館が公開

メキシコ南部にあるマヤ文明の遺跡で、世界遺産にも登録されている「チチェン・イッツァ」に初めての博物館が開館し、内部がメディアに公開されました。

「チチェン・イッツァ」は、メキシコ南部のユカタン半島にあるマヤ文明の代表的な遺跡で、神をまつった「カスティーヨ」と呼ばれるピラミッドをはじめ、数々の神殿や住居などの跡が見つかっています。

このほど、初めてとなる国立の博物館が開館し、1日からの一般公開を前に内部がメディアに公開されました。

博物館には500を超える石像や調度品などが展示され、このうちのおよそ半数は初公開だということで、マヤ文明の高い芸術性を示す石に彫刻を施した神殿の壁ファサードやテーブルなどを鑑賞することができます。

また、遺跡群の中でこれまで一般に公開されていなかった区域もあわせて開放され、新たに復元された有力者の住居や神殿を見て回ることが可能です。

メキシコ政府は、チチェン・イッツァを含むユカタン半島北部を横断する鉄道を開通させたばかりで、今後、観光客の増加を見込んでいます。

博物館のフリオ・アロンソ館長は「スペインによる征服以前の文化遺産と、考古学的な意味づけなど調査の成果を示すことができるという意味で博物館は重要です」と話していました。