京アニ放火殺人事件を伝える碑 京都 宇治に7月ごろまでに設置

「京都アニメーション」のスタジオが放火され、社員36人が死亡した事件で、会社の本社がある京都府宇治市の公園に、事件を伝える碑が、ことし7月ごろまでに設置されることになりました。

5年前の2019年、京都市伏見区の「京都アニメーション」の第1スタジオが放火され、社員36人が亡くなった事件では、殺人などの罪に問われた青葉真司被告にことし1月、京都地方裁判所が死刑判決を言い渡し、被告は控訴しています。

遺族や会社などでつくる団体「志を繋ぐ会」は、事件や犠牲者の存在などを記憶にとどめる象徴として碑の設置を計画し、会社の本社がある京都府宇治市内での設置を市に求めていました。

3月1日、京都アニメーションの八田英明社長と会見を開いた宇治市の松村淳子市長は「大変悲痛な事件で、忘れてはならない。被害者や家族、会社の方々の気持ちを受け止めたい」と話し、団体から寄贈を受ける形で碑を設置することを明らかにしました。

碑は、亡くなった36人を表す36羽の鳥が羽ばたく様子が表現されたデザインで、京阪宇治駅近くの「お茶と宇治のまち歴史公園」の中に、事件から5年となることし7月18日までの設置を目指すということです。

八田社長は「訪れた人たちが亡くなったクリエーターたちの思いを考える場所になってほしい」と話していました。