“地元で暮らし続けたい”8割超 能登半島地震から2か月

能登半島地震から2か月となる中、NHKが専門家と共同で行っている被災者へのアンケートで、回答した人の84%が「これまで住んでいた場所や自治体で暮らし続けたい」と答えました。

一方で、多くの人が再び地震が起きないかや、地域の復興、それに収入の確保などを不安に感じていて、さまざまな心配ごとを抱えながら避難生活を続けている実態が明らかになりました。

NHKは、2月中旬以降、能登地方の被災者や金沢市の2次避難所にいる人などを対象に、東京大学の関谷直也教授の研究室と共同でアンケートを実施し、これまでに得られた104人からの回答をもとに、中間結果をまとめました。

【「将来住みたい場所」について】
▽全体の84%が「被災前に住んでいた場所や同じ自治体に住みたい」と回答しました。
▽「まだ具体的には考えられない」が6%
▽「県内の別の自治体でもかまわない」が3%となりました。

【今後の心配ごとについて】(複数回答)
▽最も多かったのが「地域の復興」で51%
次いで、
▽「再び地震や津波が起きること」が50%ちょうどとなりました。
このほか、
▽「仕事や収入の確保」が45%
▽「住む場所の確保」が38%
▽「自分や家族の健康」が36%
▽「地域のつながりが失われる」が26%
▽「子どもの学校」が14%
などとなっていて、多くの人が、さまざまな心配ごとを抱えながら避難生活を続けている実態が明らかになりました。

【地震直後に困ったこと】(複数回答)
▽最も多かったのが「水道が止まった」で88%
▽「お風呂に入れなかった」が68%
▽「トイレに困った」が64%
ほとんどの避難者が上下水道のトラブルに直面したことが示されました。

【広域避難を決めた理由や検討している理由】(複数回答)
▽「水道が復旧しないから」が31%と最も多く
▽「道路が当面、復旧しないと聞いた」が19%
▽「電気が復旧しないから」が18%
インフラの被害が、地元を離れる大きな要因となっていることが改めて示されました。