石川 七尾 和倉温泉の若手グループが復興へのビジョン発表

能登半島地震で大きな被害を受けた石川県七尾市の和倉温泉で、復興の形を議論してきた地元の若手グループが「街を歩きたくなるような空間作りを進め、安心安全のため高台に避難場所を作る」などとする復興に向けたビジョンを発表しました。

七尾市の和倉温泉では、能登半島地震で20余りある旅館やホテルなどのほとんどが休業を余儀なくされ、再開のめどは立っていません。

こうした状況を受けて地元の旅館や飲食店、それに商店の経営者などは「復興ビジョン策定会議」を設立し、今後目指す復興の形を議論してきました。

29日は、七尾市の茶谷義隆市長や国の関係者などおよそ50人を前に、会議の若手で作るワーキンググループが、復興のビジョンを発表しました。

2040年を目標とする、復興ビジョンでは「景観」と「生業(なりわい)」、「共有」「連携」「生活」、それに「安全」の6つを基本方針としています。

具体的には
▽七尾湾などを生かした街を歩きたくなるような空間づくりや
▽湯治を意識した長期滞在
それに、
▽安心安全のため高台に避難場所をつくることなどを盛り込み
今後、具体的な復興計画を作るとしています。

ワーキンググループの多田健太郎委員長は「観光客だけでなく、働く人、住む人、関わる人みんなが幸せを得ることができる温泉地にしていきたい」と話していました。