福島第一原発 格納容器内部をドローンで初調査も 不具合で中止

福島第一原子力発電所1号機では、核燃料デブリの取り出しに向けて格納容器内部の損傷状況をドローンを使って確認する初めての調査が行われていましたが、29日に装置に不具合が発生し、東京電力は調査を中止しました。

福島第一原発の事故で、溶け落ちた核燃料と周囲の構造物が混じり合った核燃料デブリの取り出しに向け、東京電力は28日からカメラ付きのドローン4機を格納容器に投入して、内部を撮影する初めての調査を行っています。

28日は2機を投入して、原子炉の側面にある制御棒を交換するための開口部など一部の構造物を撮影しました。

29日は、別の2機を使って原子炉の損傷状況などを撮影する計画でしたが、ドローンに送る信号を中継するロボットが、何らかの不具合で格納容器内部の目標の位置まで進めなくなり調査を中止しました。

東京電力は原因を調べたうえで、問題が解決ししだい調査を再開したいとしていますが、現時点でめどは立っていません。

1号機は、津波に襲われた直後から核燃料の冷却ができなくなり、短時間でほとんどが溶け落ちて原子炉の底を突き破ったと推定されていて、今回の調査では、実際に原子炉の底に穴が空いているかどうかを画像で確認できるかが注目されています。