ホンダ 新型の燃料電池車 アメリカと日本で3年ぶりに販売へ

ホンダは、水素を使って発電して走る新型の燃料電池車をアメリカと日本で3年ぶりに販売すると発表しました。アメリカのGMとの共同開発で製造コストを抑えたシステムを搭載し、今後の普及につなげるねらいです。

ホンダが発表した新型の燃料電池車は、SUV=多目的スポーツ車のタイプで、アメリカでことし春から、日本では夏から販売し、燃料電池車の販売は3年ぶりとなります。

水素による発電だけでなく、外部の電源からバッテリーに充電できる機能も備え、1度の水素の充填(じゅうてん)で走行できる距離は、バッテリーと合わせて600キロ以上になるとしています。

搭載する燃料電池システムは、アメリカのGM=ゼネラルモーターズと共同開発し、製造コストを従来の3分の1程度に抑えたということです。

販売価格は未定としていますが、価格面での競争力を高めて、今後の普及につなげるねらいです。

水素事業開発部の長谷部哲也部長は「カーボンニュートラル社会に向けては燃料電池の技術が重要な位置づけを担う。しっかり世の中に出して磨いていくことが大事だ」と話していました。

ホンダは、2040年に販売する新車のすべてをEV=電気自動車と燃料電池車にする目標を掲げていて、トヨタ自動車も日本とアメリカ、ヨーロッパの一部で燃料電池車を投入しています。

水素ステーションなどのインフラ整備の課題も含めて、普及がどこまで進むかが焦点となっています。