G20 財務相・中央銀行総裁会議が開幕へ 日銀 植田総裁が出席

G20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議が日本時間の28日夜、ブラジルで開幕します。ロシアによるウクライナ侵攻の長期化など、世界経済のリスクに対し一致した姿勢を示せるかが焦点となるほか、この機会に日銀の植田総裁が金融政策に関して、どのような発信を行うかにも関心が集まっています。

G20の会議はブラジル サンパウロで2日間開かれ、日銀の植田総裁と財務省の神田財務官が出席します。鈴木財務大臣は国会対応のため参加を見送ります。

会議では、ロシアのウクライナへの侵攻や、中東情勢とその海運への影響など、世界経済のリスクについて議論が行われる見通しです。

このほか、コロナ禍の財政出動などで深刻化する途上国の債務問題や、議長国のブラジルが重視する貧困や格差の問題でも意見が交わされる予定です。

ロシアの侵攻から2年がたちますが、G20は足並みがそろわない状況が続いていて、各国が一致した姿勢を示せるかが焦点です。

また、会議では日銀の植田総裁が日本の経済情勢などを説明し、閉幕後には記者会見を行います。

このところ植田総裁は、日銀が目指す2%の物価安定目標について、「実現する確度は少しずつ高まっている」という認識を示し、日本経済は「デフレではなくインフレの状態にある」とも述べています。

市場ではマイナス金利政策の解除が近いという見方が広がっていて、植田総裁が金融政策に関してどのような発信を行うかにも関心が集まっています。