全国のスギ人工林の約2割「重点区域」に指定 花粉症対策で

多くの人を悩ませている花粉症への対策として、全国のスギの人工林のおよそ2割にあたる98万ヘクタールが、各都道府県によって伐採や植え替えが集中的に進められる「重点区域」に指定されました。

政府は、多くの人を悩ませる花粉症への対策として、30年後には、スギ花粉の発生量を半減させる目標を掲げています。

各都道府県は、都市部の周辺にあるスギの人工林から、伐採や花粉の少ない苗木への植え替えを進める「重点区域」を指定することになっていて、農林水産省が今月まとめたところ、スギの人工林全体のおよそ2割にあたる98万ヘクタールが指定されたということです。

都道府県別にみると、愛知県が5万ヘクタール余りと最も広く、三重県や奈良県も、4万ヘクタール以上が指定されています。

一方、スギの人工林が少ない、香川県と沖縄県は指定されていません。

「重点区域」では、森林組合などに対して、伐採や植え替えに国と地方で7割を、林道の整備費用も国がおよそ半分をそれぞれ補助するとしています。

また、農林水産省は、林業の人手不足などに対応するため、高性能な機械の導入を後押しするほか、伐採したスギの住宅への活用なども促していくことにしています。