石川 珠洲の高校 ボランティアの炊き出し開始で午後の授業再開

能登半島地震による断水の影響で生徒が昼食を準備できないため、午前中だけの授業になっていた石川県珠洲市の高校で、ボランティアによる炊き出しが始まり27日から午後の授業が再開されました。

珠洲市の県立飯田高校は先月末から授業を再開しましたが、地震による断水の影響で弁当など昼食を用意できない生徒が多くいることから、午前中だけ授業を行っていました。

午後の授業を再開するため、27日から学校でボランティアによる炊き出しが行われることになり、生徒と教員およそ180人分の食事が用意されました。

炊き出しを行ったのは管理栄養士で料理人の三上奈緒さんら6人で、栄養バランスを考え、肉や卵のそぼろをのせた3色丼のほか、野菜やわかめが入った具だくさんのみそ汁、さつまいもの素揚げを提供しました。

生徒たちは4時間目の授業が終わると、温かい食事を受け取り、それぞれの教室でおいしそうに味わったあと、午後の授業に臨んでいました。

2年生の女子生徒は「震災後から食事の栄養バランスが偏りお弁当が作れない家庭もあるなか、こうした炊き出しはありがたいと感じます。たくさん食べて午後の授業も頑張ります」と話していました。

三上さんは「体をつくる大切な時期で、栄養のバランスがとれたものを出したいと思っていたので、作ることができてうれしかったです」と話していました。