東電が漁協に謝罪 福島第一原発 汚染水浄化装置のトラブルで

福島第一原子力発電所で汚染水の浄化装置から放射性物質を含む水が屋外に漏れ出たトラブルについて、東京電力は27日、福島県内の漁協の会議に出席し、謝罪しました。

今月7日、福島第一原発の汚染水浄化装置から放射性物質を含む水およそ1.5トンが漏れ出し、東京電力は水がしみこんだ土壌を回収するとともに、海への流出がないか排水路などの監視を続けています。

27日は福島県内の漁協の組合長などが出席する会議が東京電力の幹部も出席して開かれ、はじめに福島県漁業協同組合連合会の野崎哲会長が「海の汚染が心配されるようなトラブルなので、東京電力には一つ一つ緊張感を持って取り組んでもらいたい」と述べました。

これに対し東京電力の新妻常正フェローは「さまざまな心配やご迷惑をおかけして申し訳ありません。深くおわび申し上げます」と謝罪しました。

今回のトラブルでは、閉めなければならない弁が開いたままになっているのを作業員が見落としたことや、弁を閉める操作が手順書に明記されていなかったことが明らかになっていて、会議で東京電力側は手順書の見直しなどの対応を行うと説明しました。

参加者からは手順書だけでなく現場で実際に行われている作業について洗い出して、対応すべきだという指摘が上がっていました。

会議のあと県漁連の野崎会長は「われわれは見守るしかないので、廃炉作業は1回1回新たな事業を行うつもりで緊張感を持って取り組んでもらいたい」と話しました。