ロシア軍 東部拠点に続き さらに西の集落も掌握 攻勢強める

ウクライナに侵攻するロシア軍は東部の拠点アウディーイウカに続いて、さらに西にある集落も掌握したと発表し、攻勢を強めているものとみられます。

ロシア国防省は26日、ウクライナ東部ドネツク州のアウディーイウカの西にある集落、ラストチキネを掌握したと発表しました。

ウクライナ軍もラストチキネからの撤退を認め、部隊の指揮を執るタルナフスキー司令官はSNSで「ロシア軍のさらなる前進を阻止するため防衛線を強化する」と強調しました。

ロシアは今月17日に激戦となっていた東部の拠点アウディーイウカの掌握を発表しましたが、その後も部隊を西に進め、攻勢を強めているものとみられます。

また、プーチン大統領は26日、ロシア軍の国内の管轄について新たに▽首都モスクワを含む「モスクワ軍管区」と▽北西部の第2の都市サンクトペテルブルクを含む「レニングラード軍管区」を新設する大統領令に署名しました。

北欧のスウェーデンがフィンランドに続いてNATO=北大西洋条約機構に加盟することに対し、ロシア側は警戒を強めていて、対抗する動きとみられます。

一方、アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズは25日、アメリカのCIA=中央情報局が10年前から秘密裏にウクライナを支援してきたと複数の欧米やウクライナの関係者の話として伝えました。

ロシアの軍事侵攻後もCIAの職員がウクライナにとどまり、ロシアの攻撃計画や兵器などの情報を伝え、重要な役割を果たしたとしています。

また、アメリカでは与野党の対立で軍事支援の継続が不透明となっていますが、CIAのバーンズ長官が今月、侵攻後10回目となるウクライナへの極秘の訪問を行ったとしていて、長年の緊密な支援の様子を報じています。