衆院政倫審 公開の是非めぐり 与野党で詰めの協議続く

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題を受けて、与野党は、あすとあさって衆議院政治倫理審査会を開く方向で調整していますが、公開の是非をめぐって折り合っていません。野党側が公開を求めているのに対し、自民党は議員に限って傍聴を認める案を提案していて、詰めの協議が続きます。

今回の問題で、与野党は、自民党の松野・前官房長官ら安倍派と二階派の事務総長を務めた5人からの申し出を受けて、28日と29日衆議院政治倫理審査会を開く方向で調整しています。

野党側は審査会を公開で行うよう求めていて、立憲民主党の野田元総理大臣は26日国会で「岸田総理大臣は説明責任を果たさなければならないと何回も言ってきたので、完全公開でないとおかしい」とただしました。

これに対し、岸田総理大臣は「説明責任を促すことは党として当然、行っていくが、公開の是非は国会で判断されるべきものだ」と述べました。

そして、審査会の与野党の筆頭幹事が協議し、自民党は議員に限って傍聴を認める案を提案しましたが、合意には至りませんでした。

自民党内でも一部に「報道陣にも公開し国民に向けて説明しなければ理解は得られない」という声があるものの、「非公開を希望していた5人の意向も踏まえ議員の傍聴までにとどめるべきだ」という意見が強く、与野党は、27日改めて審査会の幹事会を開き、公開の是非などについて協議することにしています。

一方、新年度予算案について、与党側は審査会のあと今週中に衆議院を通過させ、年度内の成立を確実にしたい考えです。

これに対し、野党側は十分な審議時間を確保するよう求めていく構えで、採決の日程をめぐって与野党の攻防が展開される見通しです。