台湾総統ら天皇誕生日の祝賀レセプション出席 断交後 現職で初

26日夜、台湾で開かれた天皇誕生日の祝賀レセプションに、蔡英文総統と頼清徳副総統が出席しました。1972年の日本との断交後、現職の総統と副総統が出席したのは初めてで、近年の日台関係の緊密化を反映した形です。

日本の台湾に対する窓口機関の日本台湾交流協会は26日夜、台北市内のホテルで天皇誕生日の祝賀レセプションを開きました。

レセプションには、蔡英文総統や頼清徳副総統、それに議会のトップの韓国瑜立法院長らが出席しました。

蔡総統は「きょうここに集まった私たちは、日本の天皇陛下の誕生日を祝い、台湾と日本のますますの友好を願う」と祝辞を述べました。

5月に次の総統に就任する頼副総統は「台湾と日本が、経済交流や人的往来をさらに密にするだけでなく、台湾海峡やインド太平洋地域の平和と安定にもいっそう貢献できるよう、協力を強めることに大いに期待する」と述べました。

台湾での天皇誕生日の祝賀レセプションは、1972年に日本が中国と国交を正常化し、台湾と断交してから開催が途絶えたあと、2003年に再開されました。

関係者によりますと、再開当初は、日本側が日中関係に配慮して台湾の外交部長を正式に招待することすら控えたとされますが、回を重ねるにつれて、台湾側の要人のレベルが上がってきていました。

現職の総統と副総統が出席したのは初めてで、近年の日台関係の緊密化を反映した形です。