ロシア 攻勢強める一方 ウクライナ軍“兵士の被害抑え防衛”

ロシア国防省は、ゲラシモフ参謀総長がウクライナの前線を視察したと26日発表し、現地の兵士を激励して攻勢を強める構えです。一方、ウクライナ軍のシルスキー総司令官も前線の指揮所を訪れ、兵士の被害を抑えることに重点を置きながら防衛を続ける姿勢を強調しました。

ロシア軍は多くの犠牲を出した激戦の末、今月中旬、東部ドネツク州のアウディーイウカを掌握したあとも各地で攻撃を続けています。

ウクライナ空軍は26日、ロシア軍からイラン製の無人機14機やミサイル7発を使った攻撃があったと発表しました。

また、北東部スムイ州の当局は、州内でロケット弾の攻撃や航空機による爆弾投下があり、住宅にいた2人が死亡したとしています。

こうした中、ロシア国防省はゲラシモフ参謀総長が前線の指揮所を訪れ、今後の作戦行動について報告を受けるとともに、兵士に戦果をたたえるメダルを贈ったと26日、発表しました。現地の兵士を激励して攻勢を強める構えです。

一方、ウクライナ軍のシルスキー総司令官もウメロフ国防相とともに前線の指揮所を訪れたと26日にSNSに投稿しました。

この中でシルスキー総司令官は「敵は定期的にわれわれの陣地を襲撃し、多くの地域で状況は厳しい」としたうえで、「指揮官に対し、軍全体が協調することと兵士の命を守ることの重要性を指摘した」としています。

兵士の被害を抑えることに重点を置きながら防衛を続ける姿勢を強調しました。