【詳細26日】“戦闘休止と人質解放”カタールで追加協議か

イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止と人質解放をめぐる交渉は、フランスのパリでイスラエルと関係国による協議が行われたのに続き、カタールで追加の協議が行われるものとみられます。
イスラエルの代表団も26日からカタールを訪れると報じられています。

※イスラエルやパレスチナに関する日本時間2月26日の動きを随時、更新してお伝えします。

イスラエル 南部ラファへの地上作戦を強行する方針

イスラエルは、ハマスの最後の拠点があるとして避難者を含む150万人近くが暮らす南部ラファへの地上作戦を強行する方針を示しています。

26日には、イスラエル軍がラファでの住民の退避計画を戦時内閣に提示したと明らかにするなど、地上作戦への準備が進められています。

一方、イスラエルとハマスの戦闘休止と人質解放をめぐる交渉は、23日からフランスのパリでイスラエルとアメリカ、それにカタールなどの仲介国が協議を行ってきました。

この協議でイスラエル側は一部の人質の解放を条件に、6週間、戦闘を休止する案に同意したと報じられています。

交渉はカタールで追加の協議が行われるものとみられています。

イスラエルの有力メディア、ハーレツは、イスラエルの戦時内閣が26日に代表団をカタールに派遣することを決めたと伝えました。

解放される人質や釈放されるパレスチナ人などの詳細を協議するとみられますが、完全な停戦をめぐるハマス側とイスラエルとの主張の隔たりは大きい状況です。

ネタニヤフ首相も25日に放送されたアメリカのCBSテレビのインタビューに対して、交渉で合意できたとしても、ハマスを壊滅するためあくまでも地上作戦に踏み切る考えを強調しており、交渉が進展するかどうかが焦点です。

イスラエル代表団がカタール訪問へ 戦闘休止めぐり協議か

イスラエルとイスラム組織ハマスの間で戦闘休止などをめぐる交渉が続けられる中、地元メディアは、26日にもイスラエルの代表団が仲介役のカタールを訪れる予定だと報じ、今後、どのような協議が行われるかが焦点となっています。

イスラエルとイスラム組織ハマスの間では戦闘休止などをめぐって交渉が続けられていて、イスラエルの有力メディアハーレツは、戦時内閣が代表団を26日にカタールに派遣することを決めたと報じました。

報道によりますと、代表団は、交渉の一環として解放される人質のリストなどを確認するとみられています。

交渉をめぐっては、仲介国の一つであるアメリカのサリバン大統領補佐官は25日、CNNテレビのインタビューの中で「イスラエルと仲介国の間で大枠がどのようなものになるかについて、見解の一致がみられた」と述べています。

一方、ネタニヤフ首相は、25日に放送されたアメリカのCBSテレビのインタビューに対して、交渉で合意できたとしても、ハマスを壊滅するためガザ地区南部のラファへの地上作戦についてはあくまでも踏み切る考えを強調しました。

ガザ地区では、地元の保健当局の25日の発表で死者が2万9692人に上っていて、避難者を含む150万人近くが暮らすラファへの地上作戦をめぐっては国際社会から強い懸念が出ています。

イスラエル首相 “交渉合意できても” 地上作戦 踏み切る考え

ガザ地区での戦闘の休止と人質の解放などを巡る交渉については、ハマスがおよそ40人の人質を解放することを条件に、6週間程度、戦闘を休止する案にイスラエルと仲介国が同意したとイスラエルのメディアなどが報じています。

これについて、イスラエルのネタニヤフ首相は25日に放送されたアメリカのCBSテレビのインタビューに対して「人質解放で合意できるかまだわからない」と述べました。

その上でネタニヤフ首相は、ガザ地区南部ラファへの攻撃を巡って「交渉で合意できたとしても、時期が多少遅くなるだけだ。作戦をいったん始めれば、われわれは数週間以内に完全な勝利を得られる」と述べ、ハマスを壊滅するためその最後の拠点とするラファへの地上作戦についてはあくまでも踏み切る考えを強調しました。

避難者を含む150万人近くが暮らすラファへの地上作戦を巡っては「子どもを中心にさらに多くの死傷者が出ることになる」として国際社会から強い懸念が出ています。

イスラエル国内でも24日、人質の解放が進まないことなどに不満を抱く市民が激しい抗議デモを行い、警察と衝突する事態になるなど、軍事作戦より交渉を優先させるよう求める声が強まっています。

米 サリバン大統領補佐官 “人質交渉 見解の一致”

ガザ地区での戦闘休止と人質の解放などをめぐる交渉について、仲介国の1つであるアメリカのサリバン大統領補佐官は25日、CNNテレビのインタビューの中で「イスラエルと仲介国の間で大枠がどのようなものになるかについて、見解の一致がみられた」と述べました。

ただ、詳細についての交渉は続いているとして具体的な中身は明らかにしませんでした。

また、サリバン補佐官は「最終的にはハマスが人質の解放について合意しなければならない」と述べ、イスラエルとの間で見解の一致が見られたことを踏まえて、今度は仲介国のカタールなどがハマスと行う協議の行方を見守る姿勢を示しました。