バスケ男子日本代表 アジア杯予選で中国に勝利 五輪に向け弾み

パリオリンピックに出場するバスケットボール男子の日本代表がアジアカップ予選で中国に76対73で勝ち、ことしの公式戦を連勝スタートとしてオリンピックに向けて弾みをつけました。

48年ぶりに自力でオリンピックに出場する世界ランキング26位の日本は25日、有明コロシアムで行われたアジアカップ予選の1次ラウンド第2戦で、世界29位の中国と対戦しました。

試合は第1クオーターから身長2メートル10センチのセンターを擁する中国の高さに苦しめられ、日本がリードを許す展開となりましたが、第2クオーターに追いつき、38対38の同点で試合を折り返しました。

第3クオーターに入ると、日本は馬場雄大選手のスリーポイントシュートなどでペースを握り、55対51と4点のリードを奪いました。

接戦となった第4クーターでも、馬場選手がドライブで切り込んでファウルをもらいながらシュートを決めるなど攻撃を引っ張り、日本がわずかにリードしたまま試合は終盤に入りました。

日本の3点リードで迎えた残り1分余りの場面では、ジョシュ ホーキンソン選手が相手を2人でマークするダブルチームからボールを奪い、そのまま持ち込んでダンクシュートを決めるビッグプレーを見せ、日本が76対73で接戦を制してパリオリンピックに向けて弾みをつけました。

馬場選手は6本中4本のスリーポイントを決めて、チームトップの24得点をマークし、ゴール下で相手の高さに対抗したホーキンソン選手も14得点、12リバウンドの「ダブルダブル」の活躍でチームの勝利に貢献しました。

ただ、日本の攻撃の鍵を握るスリーポイントシュートの成功率は34%余りと、2月22日のグアム戦よりは改善されたものの、40%の成功率を目指すチームにとっては引き続き課題を残す結果となりました。

馬場選手「みんなで力合わせてやっていきたい」

チームトップの24得点をマークした馬場雄大選手は「前半からシュートが入り、後半はアタックがうまくいってチームに勢いをつけることができた」と試合を振り返りました。

そのうえで「まだまだ僕たちのやりたいバスケットボールは出来ていないし、これからどんどん強い相手と対戦するので、これからリーグ戦に戻るが、1日1日大切にして、みんなで力合わせてやっていきたい」とオリンピックを見据えて気持ちを引き締めていました。

ホーキンソン選手「連勝できてうれしい」

高さで上回る相手に対し、攻守ともにゴール下で存在感を見せたジョシュ ホーキンソン選手は「初戦のグアム戦ではプレーしなかったが、中国戦でみんなと勝つことができてよかったし、連勝できてうれしい」と喜びを口にしました。

そして、会場を訪れた大勢のファンに向けて「皆さん、本日は足元の悪い中、ご来場いただいて誠にありがとうございます」と丁寧な日本語で呼びかけると会場から大きな歓声が上がっていました。

ホーバスHC 「リード許したが同点にできたのはポジティブ」

日本代表のトム・ホーバスヘッドコーチは「試合の出だしがあまりよくなくて相手にリードを許したが、そこから同点にできたのはすごくポジティブだと思った。後半はうちのバスケットボールをやったら勝てると思った」と試合を振り返りました。

そのうえで「オフェンスのバランスはすごくよかった。シュートを打った数はスリーポイントシュートが32本、ツーポイントシュートが28本、フリースローは27本で、これぐらいのバランスであればうちはすばらしいチームになる」とライバルを破った攻撃面の出来を評価していました。