ウクライナ東部の防衛部隊「弾薬不足 無人機の活用が不可欠」

ロシアが攻勢を強めるウクライナの東部の前線で防衛にあたる部隊の担当者がNHKの取材に応じ、弾薬や兵器が不足する中、今後は無人機の活用が現状の打開に不可欠だという考えを示しました。

NHKのオンラインインタビューに応じたのは、ウクライナ軍の第21独立機械化旅団でメディア担当を務めるセルヒー・ディブロブ氏です。

ディブロブ氏の所属する部隊は、ロシア軍が攻勢を強める東部の前線の一つ、ドネツク州のリマンに配置されています。

ディブロブ氏は現在の戦況について「ロシア軍はリマンの市内とウクライナ領土に入ろうと攻撃を続けているが、この7、8か月、状況は変わらない」と述べ、敵の兵力に押し込まれながらも防衛に成功しているという認識を示しました。

一方で、ディブロブ氏は「弾薬は常に足りない。より多くの弾薬があれば、もっと優位に立てるだろう。今、自分たちを守るためにできる最善の策は、より多くの無人機を導入することだ」と述べ、弾薬や兵器が不足する中、今後は無人機の活用が現状の打開に不可欠だという考えを示しました。

また、前線では、欧米各国から供与された兵器を有効に活用しているとしたうえで、中でも歩兵戦闘車CV90など北欧のスウェーデンが供与した兵器や軍備品の性能が優れていると指摘しました。

この中では「とても安全で、効果的だ。ロシアやソビエト製のものと比べると次元が違う。兵士たちはスウェーデンに非常に感謝している」と話していました。

そして、欧米からの支援の先細りが指摘される中、今後どのように戦うかを尋ねると、ディブロブ氏は「弾薬などの支援が少なくなることは覚悟しなければならない。しかし、われわれはどんな場合でも戦うつもりだ。これはウクライナという国、そして同胞たちの存続の問題だ」と述べ、徹底抗戦を続けると強調しました。