“今も攻撃続くウクライナ 支援継続が不可欠”国連高官が訴え

ウクライナの人道支援を担当する国連の高官が、NHKの単独インタビューに応じ、ロシアによる軍事侵攻が始まってから2年となる今もウクライナでは毎日のようにミサイル攻撃などが続いていると指摘し「人々は疲れ、暮らしは非常に厳しい」と述べて国際社会からの継続した支援が不可欠だと訴えました。

ウクライナの人道支援を担当する国連のブラウン人道調整官は、21日、首都キーウでNHKの単独インタビューに応じました。

この中で、ガザ地区でのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘などで国際社会のウクライナへの関心が低下していると危機感を示したうえで「ウクライナでは戦争は終わっていない。首都をはじめ多くの都市で毎日のように、ミサイル攻撃などを受け、前線近くの地域では砲撃されている。人々は苦しみ、疲れ、暮らしは非常に厳しい」と訴えました。

そして、前線に近い東部のドネツク州などでは、飲料水や食料も足りず、電気もない生活を余儀なくされていると指摘し、こうした人々のための人道支援に30億ドル、日本円でおよそ4500億円の資金が必要だとしています。

そのうえで、これまでに必要な資金の10%しか届いていないと明らかにし「われわれが提供するすべての支援が徐々に、あるいは急速になくなっていく」として国際社会からの継続した支援が不可欠だと訴えました。