卓球団体世界選手権 女子 ベスト4進出 5大会連続メダル確定

韓国で行われている卓球、団体の世界選手権は男女ともに準々決勝が行われ、女子はルーマニアに勝ってベスト4進出を決め、5大会連続のメダルを確定させました。一方、男子は中国に敗れ、2大会連続のメダル獲得はなりませんでした。

韓国のプサン(釜山)で行われている卓球、団体の世界選手権で日本は男女ともにベスト8に進出し、パリオリンピックの団体の出場権とシングルスの男女各2枠を獲得しました。

今月22日は準々決勝が行われ、世界ランキング2位の女子の日本代表は世界7位のルーマニアと対戦しました。

日本は1人目に伊藤美誠選手が出場し、個人の世界ランキングで自身より上位の相手の変幻自在なプレーに苦しみますが、得意のサーブで主導権をつかむと勝負どころのラリーも制して、フルゲームの末、勝利しました。

2人目のエース、早田ひな選手は、第1ゲームを取られたものの、その後は強烈なフォアハンドを軸に多彩な攻撃で相手を圧倒し、ゲームカウント3対1で勝ちました。

3人目の平野美宇選手は、コースをつく正確なショットと強烈なバックハンドで相手を寄せつけず、ストレート勝ちしました。

女子の日本代表は、黄金世代と呼ばれる2000年生まれの3人が危なげない戦いぶりを見せ、3対0でルーマニアに勝ってベスト4進出、5大会連続のメダルを確定させました。

【選手談話】

フルゲームの接戦を制した伊藤美誠選手は「すごく雰囲気がいい中で試合ができてとても楽しかったし、接戦だったが最後は勝つことができて笑顔がいっぱいでてきた」と話していました。

エース・早田ひな選手は「1ゲーム目を落としてしまったが、2ゲーム目から気持ちを切り替えて、自分の攻めの卓球を貫くことができた。引き続き、準決勝、決勝と自分ができることを精いっぱいやっていきたい」と意気込んでいました。

ストレート勝ちした平野美宇選手は「まずはメダルを獲得できてよかった。ここからが本番という気持ちを常に持って、あしたからも頑張っていきたい」と話していました。

男子 中国に敗れ2大会連続のメダルならず

世界3位の男子の日本代表は、世界1位の中国と対戦しました。

日本は1人目の16歳、松島輝空選手が、個人の世界ランキング1位の樊振東選手と対戦しました。

松島選手は、独特の回転をかけるレシーブ『チキータ』を生かし、第1ゲームを取りますが、第2、第3ゲームを競り合いの末にいずれも2点差で奪われると、第4ゲームも相手の強烈なショットに苦しみ、ゲームカウント1対3で敗れました。

続く2人目のエース、張本智和選手も、得意のバックハンドなどで第1ゲームを取りますが、その後は3連続でゲームを奪われて敗れ、3人目の篠塚大登選手も東京オリンピックの男子シングルスで2連覇を果たした馬龍選手にゲームカウント1対3で敗れました。

男子の日本代表は0対3で中国に敗れ、2大会連続のメダル獲得はなりませんでした。

【選手談話】

16歳の松島輝空選手は「1番手で出場させてもらい、最初は少し緊張したが楽しみのほうが大きかった。競った場面での1本が遠いなとは感じたが、中国選手と戦える実力までにはきていると感じた」と手応えを口にしました。

エース・張本智和選手は「1ゲーム目は取れたが、2ゲーム目以降、相手の修正も早く、どんどん地力の差が出てしまった。バックハンドが振れている時は決まっていたし、フォアハンドのカウンターもミスは多かったが以前よりは入っていたので、この調子で練習を続けて中国選手に一歩でも近づきたい」と話していました。

篠塚大登選手は「相手のボールの威力は思ったよりなく、ラリーが渡り合えたのは自信になった。少し前の自分なら、前日のオーストリア戦も勝てていたかわからないし、今大会で成長しているなとは感じている」と話していました。