70年前の「島田事件」 再審で無罪の赤堀政夫さん死去 94歳

70年前に静岡県島田市で当時6歳の女の子が殺害されたいわゆる「島田事件」で、死刑が確定したあと再審=やり直しの裁判で無罪となった赤堀政夫さんが22日午後、名古屋市内で亡くなりました。94歳でした。

赤堀政夫さんは静岡県島田市出身で、1954年に当時6歳の女の子が殺害されたいわゆる「島田事件」で死刑が確定しましたが、無実を訴え続け、静岡地方裁判所で開かれた再審で1989年に無罪が言い渡されました。

死刑が確定した事件で再審が開かれて無罪が確定したのは、赤堀さんが戦後4人目でした。

その後は、58年前に静岡県で一家4人が殺害された事件で、死刑が確定した袴田巌さん(87)の支援活動にも参加し、2004年に開かれた集会では、「一日も早く再審が認められるよう応援していきたい」と話していました。

支援者によりますと、名古屋市内の高齢者施設で22日午後、亡くなったということです。

94歳でした。

袴田巌さんの姉のひで子さん(91)はNHKの取材に対し、「釈放されたあとまもなく家に立ち寄ってもらい、温かく励ましてもらったことを覚えています。釈放後は自由に過ごされていて、ことしに入ってからも名古屋で元気にしていると聞いていたので、とても残念です」と話しています。