「PFAS」健康への影響 国の食品安全委が評価内容を説明

国内各地の河川などから検出が相次ぎ、有害性が指摘されている有機フッ素化合物「PFAS」について、健康への影響評価を進めている国の食品安全委員会がオンラインのセミナーを開き、現時点での評価の内容を説明しました。

このセミナーは、食品安全委員会が22日にオンラインで開いたもので、およそ500人が参加しました。

食品安全委員会の作業部会では1月に、「PFAS」のうち有害性が指摘される
▽「PFOS」と
▽「PFOA」について、
毎日摂取しても問題ない量を、いずれも体重1キログラムあたり20ナノグラムとする指標を盛り込んだ、健康影響の評価書案を取りまとめています。

セミナーでは、作業部会の姫野誠一郎座長が評価書案の内容を解説し、国内外の研究から指標となる量を判断したことや、一般的な食品からの摂取量は指標を下回っていると考えられることなどを説明しました。

参加者からは「胎児や子どもへの影響を、より詳しく評価してほしい」とか「発がん性は、もっと厳しく評価するべきではないか」などの意見が出され、出席した委員が「現時点の科学的知見をもとに評価を行ったので、今後、新たな知見が出てくれば再評価をしていきたい」などと答えていました。

食品安全委員会は、一般から意見を求めるパブリックコメントを3月7日まで実施したあと、正式な報告書を取りまとめることにしています。