倒壊した神社で見つかった札 地元の言い伝えを証明 石川 七尾

能登半島地震で倒壊した石川県七尾市の神社で、屋根裏から木製の札が見つかり、市などによりますと、神社の本殿が、地元の言い伝えどおり中能登町の国の史跡「石動山」から移築されたことを示す記載が確認されたということです。

七尾市三島町にある金刀比羅神社の本殿は、かつて山岳信仰の霊場だった中能登町の国の史跡「石動山」から移築されたと、地元で伝えられてきました。

地震で神社の拝殿が倒壊し、本殿も傾いたり土台がずれたりする被害を受け解体作業が進められています。

これに合わせて七尾市などが建物内部を調査したところ、屋根裏から明治9年に書かれた木製の棟札が見つかり、棟札には「本石動山※つるぎ權現社也」などと書かれていました。

本殿が言い伝えどおり石動山から移築されたことを示しているということです。

七尾市によりますと、本殿は解体後、中能登町で保管され、今後の活用方法が検討されます。

七尾市教育委員会の北林雅康学芸員は「文政10年、1827年に石動山に建てられたものが本殿として再建されたことが証明されました。歴史的に重要な発見だと思います」と話していました。

※剱の右側のみ