【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(2月22日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる22日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ロシア軍 ウクライナ東部に加え南部でも侵攻作戦を強化か

ウクライナへの軍事侵攻から24日で2年となるのを前に、ロシア軍は、ウクライナ軍が去年夏に奪還を発表した南部ザポリージャ州の最前線の集落に対し攻撃を強めていると指摘され、ロシア側は東部に加えて南部でも侵攻作戦を強化しているとみられます。

イギリス国防省は21日、ウクライナ軍が去年8月、反転攻勢によって奪還を発表した南部ザポリージャ州の集落ロボティネに対して、ロシア軍が攻撃を強化している可能性が高いと指摘しました。

ロボティネは交通の要衝のトクマクにつながる集落として、ウクライナ軍とロシア軍との戦闘の最前線となってきましたが、戦況がこう着する中、ロシア軍が兵員を増強し戦力を立て直していると分析しています。

また、過去1週間、ロシア軍が前線の複数の地点で攻勢を強め、ウクライナ側の戦力を分散させようとしているという見方を示しました。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」も21日、ロシア軍がロボティネの西側に部隊を前進させているなどと指摘しています。

ウクライナ軍は南部を中心に反転攻勢を進めてきましたが、20日にはロシアのプーチン大統領が、南部ヘルソン州のドニプロ川の東岸地域にある拠点、クリンキの集落についてロシア軍が再び掌握したと主張しています。

ウクライナへの侵攻から24日で2年となるのを前にロシア軍は東部の拠点、アウディーイウカの掌握も発表していて、東部に加えて南部でも侵攻作戦を強化しているとみられます。

プーチン大統領が国際競技大会開催 ベラルーシなどの首脳を招待

ロシアのプーチン大統領はロシア中部で大規模な国際競技大会を開催して、同盟関係にあるベラルーシや中央アジアの首脳たちも招待し、ウクライナへの軍事侵攻から今月24日で2年となる中、ロシアの国力を誇示するねらいがあるとみられます。

ロシアのプーチン大統領は21日、ロシア中部タタルスタン共和国の中心都市カザンをショイグ国防相とともに訪問し、航空機の工場を視察しました。

プーチン大統領はこの中で、核兵器を搭載できる戦略爆撃機について担当者から説明を受けるとともにみずから機体にも乗り込み、ロシアの核戦力を誇示しました。

また、カザンではこの日からスポーツなどの大規模な国際競技大会を開催しました。

開会式には、ロシアと同盟関係にあるベラルーシのルカシェンコ大統領や、中央アジアのカザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、キルギスなどの首脳たちを招待し、プーチン大統領は演説で「ロシアはこれまでもこれからも世界有数のスポーツ大国であり続ける」とアピールしました。

さらに、このイベントにあわせて訪れた各国の首脳たちと個別の会談も相次いで行い連携を強調しました。

ウクライナへの軍事侵攻から今月24日で2年となる中、プーチン政権としては大規模なイベントを開催してロシアの国力を誇示するとともに、勢力圏とみなす旧ソビエト諸国の結束を打ち出したいねらいもあるとみられます。