大谷翔平 キャンプで【一問一答】調整は順調?後輩にエールも

大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手がアリゾナ州でのキャンプで2回目となる実戦形式の打撃練習に参加し、2打席に立ちました。山本由伸投手も4日ぶりにブルペンに入るなど、今後のオープン戦出場に向けて調整を進めました。

記事後半では大谷選手が今月12日以来、報道関係者の取材に応じました。その一問一答を紹介しています。スタンフォード大学への進学で注目されている花巻東高校の後輩、佐々木麟太郎選手についても初めてコメントしています。

ユニフォーム姿でシーズン用の写真撮影に臨む

大谷選手と山本投手は21日、アリゾナ州グレンデールで行われているキャンプで、午前7時すぎにユニフォーム姿でシーズン用の写真撮影に臨みました。

前日の20日はキャンプに入って初めての休養日で、この日の大谷選手は実戦形式の打撃練習に参加して2打席に立ちました。

第1打席は通算482試合に登板しているベテランのリリーフ、右腕のハドソン投手に対して5球を見て、フォアボールを選びました。

第2打席は昨シーズン8勝をあげた左腕のヤーブロー投手と対戦し、初球を打ってセカンドゴロでした。

不動の1番バッター ベッツ選手と走塁練習も

大谷選手はバッティング練習の後に追加の走塁練習も行い、チームの不動の1番バッター、ベッツ選手とともに汗を流しました。

31歳のベッツ選手はレッドソックス時代の2018年に3割、30本、30盗塁のトリプルスリーを達成して、シーズンMVP=最優秀選手を受賞したスター選手で、2020年からプレーしているドジャースでも不動の1番バッターを務めています。

大谷選手とベッツ選手はミニハードルを使って、歩幅を狭めたダッシュをしたあと、腰に装着したワイヤーで負荷をかけながらダッシュができる機器を使って30分ほど練習しました。

大リーグ通算で172盗塁をマークしているベッツ選手に対し、大谷選手はここまで通算86盗塁で、バッターに専念する今シーズンは通算100盗塁の達成はもちろん、2021年にマークしたシーズン26盗塁の更新も期待されています。

山本由伸 4日ぶりブルペン入り

山本投手は実戦形式の打撃練習に登板した17日以来、4日ぶりにブルペンでの投球練習に臨み、球数としてはこのキャンプで最も少ない10球を投げました。

球種はストレートやカーブ、スプリットなどを投げ、投球の後もマウンドに残って、左足を踏み出す位置や体重移動などを入念に確認していました。

ドジャースは22日からオープン戦が始まりますが、22日と23日は韓国での開幕戦でも対戦するパドレスが相手ということもあって、大谷選手と山本投手が出場する予定はなく、オープン戦の出場はともに週明けからになる見込みです。

「ブエノスディアス、ファナティコ!」スペイン語も披露

ドジャースが球団公式のSNSで、シーズン用に行われた写真撮影の様子を公開し、この中で大谷選手と山本投手がスペイン語を披露する場面がありました。

動画では今シーズンからドジャースに加入した強打者のテオスカー・ヘルナンデス選手がカメラを持って回り、大谷選手と山本投手にスペイン語で「おはよう」を意味する「ブエノスディアス」と呼びかけると、2人も笑顔で「ブエノスディアス」と応じました。

ヘルナンデス選手はスペイン語でファンを意味する「ファナティコ」という単語も教え、大谷選手は「ブエノスディアス、ファナティコ!(ファンのみんな、おはよう!)」と、カメラに向かって元気よく呼びかけていました。

大リーグでは各球団がキャンプ中に、こうした写真撮影の日、いわゆる「フォトデー」を設けていて、選手たちは練習前の早朝の時間帯に屋内外の撮影場所を回るのが恒例となっています。

選手名鑑や野球カードに使われる写真のほか、シーズン中に球場の大型ビジョンで流す選手紹介の動画などが撮影されます。

ドジャースが今回、公開した動画では、選手たちが自分の名前とポジションが書かれた紙を持って撮影に応じる様子も収められていました。

【大谷翔平 一問一答】

大谷翔平選手は今月12日以来、このキャンプで3回目となる取材に応じ、ここまでの調整が順調に進んでいると明かしました。

スタンフォード大学への進学で注目されている花巻東の後輩、佐々木麟太郎選手についても初めてコメントしました。

Q.監督が開幕までに50打席と言っていたが、計算では間に合いそうか?

大谷翔平選手
「十分間に合うとは思いますね。まああの、ビジョン(室内のピッチングマシン)でも入れる。今も5打席くらいは入りましたけど、十分じゃないかなと。早い段階でトータルでは50にいくんじゃないかと」

Q.実際の試合で打つことと、マシンやマイナーで調整することはあまり変わりないもの?

「んー、そこまでは変わらないですね。実際ゲームに出たときのアドレナリンや集中力というのはもちろんありますけど、確認したいのはタイミングを外された時のスイングだったりとか、詰まったときのスイングやリアクションを確認したいというだけなので。そこは十分含まれるんじゃないかと思います」

Q.ここ数日の打撃練習での感覚や、ひじの感じは?

「感覚も良かったですし、ひじの感覚も。まあ実際の中で振ってみてあまり気になるところはないので、今のところ。今のところはまあ順調に来ているかなと思います」

Q.ここまで予想以上に早くリハビリが進んできていると思うが、大谷選手自身もそういう感覚なのか?

「あー、まあでもスケジュールどおりには一応来ているので。スケジュールどおりよりは感覚がいいというのはいいことだと思うので。特に早まっているという感じではないので、予想通りの感じで来てはいるかなと。安心しているところは多少あるかなという感じです」

Q.きょうのライブBP(実戦形式の打撃練習)も50打席に含まれるのか?

「含まれますね。ビジョンも僕的には含まれてはいるので。あとは実際の試合、オープン戦に出てみて、全く問題ないのであればトータルで50というのはすぐ行くんじゃないかと思います」

Q.(アメリカメディアから日本語で)ワンチャンゲンキ?

(笑顔でうなずく)

Q.実戦のオープン戦でしか得られないものは?

「んー、まあ何て言うんですかね。集中力だったりというのはもちろん、ビジョンで打ったりとかもしますけど。観客、ファンの人が入ったりとか、実際にアンパイアがいたりとかっていう環境とは多少は違う、出力的には違うので。まあ、変わらないかなと、大丈夫じゃないかなと思いますけど、多少違うかなとは思います」

Q.打撃フォームは背筋が伸びている感じがあるが、意識していることは?

「いや、今は変わらないです。変わんないですというか、そりゃ微調整はしますけど。やることは特には変わってはいないので。とりあえずは自分のいい感覚を、まずはこの時期なので。早く取り戻していく、実戦の中で取り戻していくというのが最初にやることかなと思います」

Q.練習後も宿舎に戻ってトレーニングするのか?

「きょう帰って?いや、基本はしないですね。キャンプは、もうやることやったら帰るっていう。ことしはピッチングとかもないので、ボリューム的にも余裕ありますし。だいたい1日おきにバットを振ってるので、ここから連日で入ることはあると思いますけど。今のところは楽な、楽なというか、ある程度時間に余裕は持ってると思います」

Q.家でワンちゃんとまったり?

「んー、そうですね。まあ(笑)ほかの仕事がある日ももちろんありますし。それ(時間)があるのも、もうちょっと実際のオープン戦が始まるまでかなと思いますけど。今のところはそんな感じで過ごしています」

Q.花巻東高校の後輩、佐々木麟太郎選手がアメリカの大学に進学。大谷選手からのアドバイスもあったという話もあるが?

大谷翔平選手
「アドバイスはしてないですね(笑)。頑張ってほしいっていうだけだと思うんで。すばらしい選手だと思いますし。どこに、どういう風なルートで、将来どういう風になりたいかは本人が1番考えていると思いますし、こちら側がとやかく言うことではないですし。どういう道に進んでも本人が納得できれば、すばらしいことではないかなと思います」